Q1:
この課で学習する大切な文型は、何ですか。
A1:
「教えてください」「いま食べています」など
「~てください/~ています」という「て形」の文型です。また「窓をあけましょうか」のような申し出の言い方も勉強します。
Q2:
この課では、どんなことが話せるようになりますか。
A2:
「ちょっと待ってください、今コーヒーをいれています。どうぞ飲んでください」など「て形」を勉強すると、 日常の会話の中でいろいろな表現ができるようになります。
Q3:
教科書以外に、支援者が用意したほうがいいものがありますか。
A3:
この課では少し文法の説明が必要になります。
そのために「五十音表」があると便利です。
また練習用に動詞の絵カードや文字カード(フラッシュカード) を準備しておくといいですね。
Q4:
「て形」とは何ですか。
A4:
日本語文法の動詞の活用形の1つです。
行きます → いった
食べます → たべた
来ます → きた
します → した
形が「~て」に変化するため「て形」と言います。
「て形」はことばのルール(文法)なので難しく感じるかもしれませんが、 日本語学習初級のハイライトで、少し頑張ってこれをクリアすると 日本語の表現が飛躍的に広がります。
Q5:
教科書127ページの、
ます形 ⇒ て形 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ
について説明してください。
A5:
動詞は3つのグループに分けられます。
日本語文法では、国文法の五段動詞を→Ⅰグループ、上一段・下一段動詞を→Ⅱグループ、 カ変・サ変動詞を→Ⅲグループとしています。
これから勉強していく動詞の活用にとってグループ分けは大変重要です。 これまでに習った動詞を分類してみましょう。
Q6:
「て形」はどのように教えますか。
A6:
「て形」の作りかたから説明しましょう。
動詞を3つのグループに分けましたが、まずⅡグループから始めます。「ます形」の
食べます → たべて
寝ます → ねて
起きます → おきて
見ます → みて
のように「ます」をカットして「て」を加えます。簡単ですね。
次にⅢグループ、動詞は 来ます、します の2語だけです。
来ます → きて
します → して
2つだけですから覚えてもらいましょう。
さて、Ⅰグループです。いくつかのルールがありますから、
ルールを学習し、練習します。
「待ちます」・・「~ます」の前の文字に注目してください。
ちですね、 「すわります」り、 「いいます」い。
ち、り、いの「て形」は「って」です。
待ちます → まって / すわります → すわって
/ いいます → いって。
(以下教科書p127を見てください)
ち、り、い → って
に、び、み → んで
き → いて
ぎ → いで
し → して
(例外:行きます → いって)
説明をしたあとは絵カードを使って「ます形」を「て形」に
変える練習を沢山やってみましょう。
Q7:
文型Ⅰ
「行ってください」
は どのように教えますか。
A7:
「〜てください」は相手に頼む、指示する、勧める、の意味があります。
動作をまじえて言ってみましょう。「すみません、ちょっと消しゴムを貸してください、 14課を開けてください、そこを読んでください」言われたとおりに動作をしてもらってください。
改めて「貸します」は「貸してください」のように「ます形」
と「~てください」の文を言い、「貸して」は「て形」です、
と説明します。
「~てください」を使ってお互いに言われたとおりに動いたり、 言い合って楽しく練習できるでしょう。
Q8:
文型Ⅱ「食べていますか」
は どのように教えますか。
A8:
(例)ジェスチャーで「これからチョコレートを食べます
→ いま食べています → 食べました」
「〜ています」は現在行っている動作(現在進行形)を言い表します。 今やっていることを「~ています」と表現すればいいので簡単です。 目につくことを次々に言ってみましょう。
またいろいろな動作をしている絵(公園、店内など)見て話す練習をしてください。
Q9:
文型Ⅲ「説明しましょうか」
は どう教えますか。
A9:
「~ましょうか」は相手に対してこちらが何かをすることを申し出るときに使います。
暑い時「窓をあけましょうか?/クーラーを入れましょうか?」 など絵を使ったり、人が困っている状況を設定して導入すると分かりやすいですね。
その際「ええ、お願いします」や「いいえ、けっこうです」の答え方も併せて紹介しましょう。
会話をしながら文を作ってください。
Q10:
「~中です」は文型Ⅱと同じですか。
A10:
そうです、「いま~しています」の意味ですね。
「手術中/上映中/準備中/営業中」などカードを作ったり、街で見かける「~中」を探すのも面白いですね。
Q11:
14課ではほかにどんな教室活動ができますか。
A10:
動詞のグループ分け、「て形」の作り方という難関を突破したら、 学習した文型を使って会話がどんどん広がります。役所や銀行、病院での会話、タクシーの道順を言う、料理の作り方の説明など、教科書の「おしゃべりタイム」も大いに活用してください。