12課

Q0:

この課で学習する新出語彙を教えてください。

A0:

こちらのページをご覧ください。

 



Q1:

この課で学習する大切な文型は、何ですか。

A1:

「わたしは パソコンが ほしいです。」

「わたしは 日本語が わかります。」

「私は お金が あります。」のような、

「~は ~が ~です」の文型を勉強します。

助詞「が」の使い方が大切です。

 



Q2:

この課では、どんなことが話せるようになりますか。

A2:

学習者、支援者が、それぞれの趣味や好み、得意なことなどを聞き合う、 又、クラスで発表することで、お互いについての情報量が増え、 楽しい会話ができるようになります。

さらにここでは、「とても、少し、あまり、ぜんぜん」という レベルを表す副詞を身につけることによって、表現の幅が広がり、 より日本語らしい会話ができるようになります。

 



Q3:

教科書以外に、支援者が用意したほうがいいものがありますか。

A3:

文型ⅠとⅢでは、車や住宅のカタログ、デパートのチラシ、文型Ⅱでは、スポーツ、料理などの写真、人物の絵カードなど を用意するといいでしょう。

 



Q4:

文型Ⅰの「わたしは ~がほしいです」は どのように教えますか。

A4:

チラシやカタログを見ながら、その中から学習者が欲しい物を選び、 「~が 欲しいです」と言う練習をします。その時、助詞が「が」であることを意識させましょう。

「何が 欲しいですか?」

「わたしは パソコンが 欲しいです。」

「わたしは 車が 欲しいです。」のQ&Aを繰り返します。それぞれの欲しい物、好みが分かって、楽しく会話を発展させることができるでしょう。

 



Q5:

「~が ほしいです」を練習していると、

「動作で表すこと(例えば〔ディズニーランドへ行く〕)ほしいです」 と言いたくなる学習者がいます。

 

A5:

「ほしいです」は、必ず「(名詞)+が ほしいです」(例:「お金が ほしいです」)です。

動作を表す言葉(動詞)は「動詞のます形+たいです」(例:「ディズニーランドへ行きたいです」)

となりますが、この文型はすでに10課で勉強しました。

ここでは学習者が欲しがると思われる名詞を沢山用意して、 「(名詞)が ほしいです」が確実に定着するように練習してください。

 



Q6:

文型Ⅱ「わたしは ~がわかります」は どのように教えますか。

A6:

テキストの13ページ〔教室のことば〕で「わかりました」「わかりません」があります。 よく使われることばなので、意味はすぐわかると思います。

ここでは「~が わかります」を使って、「わたしは ひらがなが わかります。」「わたしは 漢字が わかりません。」のように、学習者が日本語のどの段階(ひらがな、カタカナ、漢字)

まで理解しているかを、言い表すことができます。

さらに、副詞を加えることによって、「少し わかります」「あまり/ぜんぜん わかりません」のように、 理解の段階をより詳しく言い表すことができるようになります。

 



Q7:

文型Ⅱ「《~》は 〈~〉が(形容詞)です」は どのように教えますか。

 

A7:

人物の絵カード(Aさん:背が高くて、目が大きい人、Bさん:髪が長くて目が小さい人などの)を用意して、

「《Aさん》は 〈背〉が (高い)です。」

「《Aさん》は 〈目〉が (大きい)です。」

「《Bさん》は 〈髪〉が (長い)です。」

などを練習します。

学習者によっては、「Aさんの目は大きいです」と言う人もいるかもしれませんが、 日本語では、「Aさんは・・」で始める文のほうが自然であることを説明しましょう。

学習者が理解しやすいような例文、

「《東京》は 〈交通〉が (便利)です。」

「《東京》は 〈物価〉が (高い)です。」

も示します。

ここで、《~》の一部である〈~〉の様子、状態が(形容詞) であることを言い表していると理解できるでしょう。この文型を使って、身体の状態、例えば「〈頭〉が(痛い)です」 「〈おなか〉が(痛い)です」を表現することができます。

 



Q8:

文型Ⅲ「《~》は 〈~〉があります/います」は どのように教えますか。

 

A8:

この課で勉強する文型は、所有の表現です。

ここでは「《~》は 〈~〉あります/います」の形で、《~》は〈~〉を所有していることを表します。助詞「」に注意します。

7課の「~に ~が あります/います」 「~は ~にあります/います」は存在の表現です。 存在の表現では、必ず「(場所)に あります/います」となります。

「車が ありますか?」「はい、あります。」

「いいえ、ありません。わたしはお金がありません。」のようなQ&Aで練習します。

お金、車、家のほかに、テレビ、パソコンなどいろいろなことばを用意しましょう。

「あります」は物の所有、「います」は人や動物の所有を表します。 これは7課で勉強した「あります、います」の使い分けと同じです。 「弟が2人います」のように、家族構成を表すときも、この文型を使います。

 



Q9:

新しい文型のほかに、

この課で注意するところがありますか。

 

A9:

型Ⅰ「~が ほしいです」は い形容詞、文型Ⅱ「~が 上手下手すきです」は な形容詞ですから、否定形はそれぞれ「ほしくないです」

上手下手すきでは(じゃ)ありません」です。

 



Q10:

「わたしは、英語が上手です」「わたしは、料理が上手です」というと、 なんだか自慢しているようで、 日本人はあまり使わないような気がしますが・・・

 

A10:

その通りです。「~が上手です」はあまり自分については使わないほうがいいですね。 また、「あなたは、なにが上手ですか」という質問もさけたほうがいいでしょう。「あなたのおかあさん」のように第三者を話題にしたほうが無難です。

もしレベルの高い学習者だったら、自分に関しては

「~がとくいです」という表現を教えるのもいいでしょう。