Q1:
この課で学習する大切な文型は、何ですか。
A1:
形容詞の過去や過去否定の形が大切な文型です。それから、名詞文(名詞+です)の過去や過去否定も学習します。
また、「~は、・・・ですが、~は・・・です」のように、対比の「は」も、勉強します。
Q2:
この課では、どんなことが話せるようになりますか。
A2:
きのうのこと、先週の日曜日のことなど、 学習者が体験したことを、感想を交えて話すことができます。どこかへ行ったことなど、新しい経験を語ることで、会話の楽しさが膨らみます。
Q3:
教科書以外に、支援者が用意したほうがいいものがありますか。
A3:
0課でも使った形容詞の絵カードを用意するといいでしょう。
また、主な形容詞のカードを作っておくと、便利です。また、話題にしたいものの写真や絵があると、話がしやすくなります。
Q4:
文型Ⅰの「おいしかった」
「おいしくなかった」は、 どのように教えますか。
A4:
これは「い形容詞」の過去形ですね。
まず、きのうのことなどを例にして話してみましょう。「きのう、おすしを食べました。とてもおいしかったです。でも、デザートはあまりおいしくなかったです。」
それから、「~い」が「~かった」になり、「~くない」が「~くなかった」 になることを、書きながら示しましょう。
「暑い」「寒い」「高い」「安い」「おもしろい」「たのしい」など、 いろいろな「い形容詞」で練習もしてみましょう。
「いい」は「よかった」「よくなかった」になるので気をつけます。
Q5:
文型Ⅰの
「きれいでした」「きれいでは
ありませんでした」
「きれいじゃありませんでした」は、どのように教えますか。
A5:
「きれい」は「な形容詞」ですね。「な形容詞」の過去形は「です」が「でした」になるだけですから、簡単です。
過去否定の形は、「~ではありません」ですが、会話の中では「~じゃありません」 をよく使うので、両方紹介しておくといいでしょう。
「い形容詞」の時と同様、まずきのうや先週などの話をしましょう。「きのう、お花見にいきました。桜の花はきれいでした。でも公園はあまりきれいでは(じゃ)ありませんでした。」
「ゆうめい」「ひま」「にぎやか」「しずか」など、いろいろな「な形容詞」で練習もしましょう。
Q6:
文型Ⅰの例文に
「とても」と「あまり」が出てきますが、どう教えますか。
A6:
「とても」は肯定文について、その形容詞を強調するときに使います。 「とてもおおきい」のようにジェスチャーで示せばわかりやすいです。
「あまり」の場合は、否定文になります。 手を振りながら「いいえ」のようなジェスチャーをしますが、小さく手を振ってみてください。
Q7:
形容詞の過去の文は作りやすいですが、文型Ⅱの名詞文は、
なかなか自然な文が作れません。
A7:
そうかもしれませんが、れんしゅう4「あなたの小学校は、大きい学校でしたか」のように、昔のことをいろいろ聞くやりかただと、楽しく文が作れます。
Q8:
文型Ⅲの「きのうは寒かったですが、 きょうは暖かいです」を、どう教えますか。
「きのうは寒かったです」や 「きょうは暖かいです」の「は」と同じですか。
A8:
対比の「は」を教えるときは、対照的な2つのものを並べて教えます。 この場合は、「きのう」と「きょう」です。ただ、主題をあらわす「~は~です」のような文になじんでいるので、対比と思わない学習者もいるかもしれません。(主題の「は」も、もともとは対比とする考え方もあります)その場合「ビールはのみますが、 ワインはのみません」「テレビはありますが、 ラジオはありません」のように、 「を」や「が」が対比の場合「~は・・・ですが、~は・・・です」 という文を紹介するといいでしょう。
Q9:
おしゃべりタイムをどのように使いますか。
A9:
形容詞の過去形を使うと、経験したことについて、感想を
交えて話すことができます。 ただ、実際のことを話すのは、はじめは簡単ではないかもしれません。
このおしゃべりタイムのように、感想を言う部分をブランクにすると 学習者は習った形容詞を使って、ある程度自由に文が作れます。
そのうち「お寿司を食べました」を実際に食べたものに置き換えたり、 実際に行った場所について語ったりできるようになるでしょう。