25課

Q0:

この課で学習する新出語彙を教えてください。

A0:

こちらのページをご覧ください。

 



Q1:

この課で学習する大切な文型は、何ですか。

A1:

仮定条件を表す「~たら」が一番大切な文型です。

仮定条件の表現としては「~ば」もありますが、話しことばでは「~たら」がよく使われます。

ほかに、逆接をあらわす「~ても」もこの課の大切な文型です。



Q2:

文型Ⅰと文型Ⅱは、同じような「~たら」の文ですが、何か違いがありますか。

A2:

Ⅰでは、「安かったら」「バスがすぐ来なかったら」と、前の文で実現してないことを条件として示しています。

(これは「~ば」でも言うことができます)

Ⅰ-6の「5分早く家を出たら、電車に間に合ったでしょう。」は、 実際に起こらなかったことを仮に起こったらと、仮定して言っています。

Ⅱは、「駅に着いたら、電話します。」のように、 前のことが完了したら、後のことをするという意味です。 この場合の「~たら」は仮定条件ではありません。

 



Q3:

文型Ⅰの「~たら」は

どのように教えますか。

また何か用意する教材がありますか。

 

A3:

まず、架空のことを例にして、仮定条件の意味をわかってもらいます。例えば「わたしは、今お金がありません。でももし1億円あったら、大きい家を買いたいです。 それから、世界旅行をしたいです・・・」 「あしたの天気はわかりません。いい天気だったら・・雨だったら・・」など。

また、雨が降ってハイキングを中止する(家にいる)、朝寝坊して朝ごはんを食べない、といった絵などがあるといいですね。

(後に学習する「~ても」にも使える条件の絵が便利です)

意味がわかったら、接続の形を確認します。 動詞に関しては「~て形」と作り方が同じです。

動詞、形容詞、名詞も過去形に「ら」がつきますが、 過去のことではないと学習者に確認しておきましょう。

 



Q4:

文型Ⅱの「~たら」はどのように教えますか。

 

A4:

「~時になったら」とか「この授業が終わったら」のように、 必ず起こることを例にするといいでしょう。そして、これらは「もし~」という仮定ではないことを確認します。

「12時になったら、いっしょにお昼ご飯を食べませんか?」 「授業が終わったらすぐうちへ帰ります。」など、いろいろ文を作ってみましょう。

 



Q5:

文型Ⅲの「どうしたらいいですか」は、どんなとき使いますか。またどのように練習しますか。

 

A5:

方法、やりかたについてたずねたり、アドバイスを求めたりする時に使います。

また、答えるときにも「~たらいいですよ」と、「たら」を使います。 このまま、ひとつの表現として覚えるといいでしょう。

学習者が生活の中で出会いそうな場面を使って、

「子どもの学校で、電話連絡があります。でも日本人の電話がよくわかりません。 どうしたらいいですか?」

のように、練習してみましょう。

 



Q6:

文型Ⅳの「~ても」は

逆接ですが、逆接の意味

をどう教えればいいですか。

 

A6:

文型Ⅰの仮定の「~たら」の例文や絵を使って、 「~たら」と比較しながら説明するとわかりやすいです。

A:「わたしは、お金があったら大きい家を買います。」

B:「いいえ、私はお金があっても買いません。」

A:「雨が降ったらハイキングに行きません。」

B:「わたしは、雨が降っても行きます。」



Q7:

この課ではどのような

教室活動が考えられますか。

 

A7:

おしゃべりタイムのように、架空の条件で、自由に楽しく話すこともできます。

また、「たら」「ても」両方を使って自分自身のことを話せるように、 いろいろな質問カードを用意するのもいいでしょう。 質問の内容は、学習者の職業や立場に合わせていろいろ考えましょう。

主婦:「忙しくても料理を作りますか?」

   「部屋が汚れたら、すぐきれいに掃除しますか?」

   「お金があったら、高いブランド物を買いますか?」

会社員:「夜遅く寝ても、遅刻しませんか?」

    「仕事が多かったら、残業しますか?」

    「仕事でむずかしいことがあったら、

              どうしますか?」

学習者同士質問しあって話が発展したときには、文型にとらわれず自由に話すことが大切です。

また、そのあとで、質問と相手の答えを発表し、

「Aさんは、とてもいい主婦だと思います。」

「Bさんは、まじめな会社員だと思います。」

など、皆で感想を言い合うといいでしょう。